分析チーム分析 / 今季の見どころ

クリッパーズの2026-27シーズンの見どころ カワイの後を誰が背負うか

ー 昨季は42勝40敗で西9位。カワイが去り、イングラムは開幕に間に合わない。ガーランドと八村塁を軸にした新しいチームで何が変わるかを整理した ー

昨季のクリッパーズは42勝40敗で西の9位に終わり、プレーインで敗れた。このオフにカワイ・レナードが去り、代わりに来たイングラムは開幕に間に合わない。指名権5つを失う処分も受けた。ガーランドと八村塁を軸に迎える今季、何を見ればいいのか。補強、強みと弱み、カギになる選手、今季の予想まで整理した。

hsのアイコン書いた人: hs(NBA.Navi 運営者・ナゲッツファン・推しはアーロン・ゴードン)

この記事のポイント

  • 昨季は42勝40敗で西の9位。5勝16敗の出だしから立て直したが、プレーインでウォリアーズに敗れた。
  • カワイをラプターズに出してイングラムを獲得。八村塁、ドラフト5位のワグラー、ストラスも加わった。
  • NBAの処分で1巡目指名権5つと罰金3,000万ドル。年俸の43%はガーランドとイングラムの2人に集まる。
  • カギは、けがから戻ったガーランドと、外から決められる八村。イングラムの復帰は早くて11月半ば。
  • 予想は32勝前後で西の12位。プレーインに届くかどうかの1年になると見る。

運営者の見方

今季のクリッパーズでいちばん注目しているのは、やっぱり八村塁です。イングラムが故障している間の1stオプションとして見ています。

数字で見る昨季のクリッパーズ

2025-26レギュラーシーズン。ESPN・NBA.com・Basketball-Referenceなどによる
42勝

昨季の勝利数(40敗)。西の9位

10位

攻撃の効率(100回の攻撃あたりの得点)

27.9点

カワイの平均得点(65試合)

5つ

NBAの処分で失った1巡目指名権(2029〜33年)

5勝16敗から立て直し、西の9位まで戻した

2025-26のクリッパーズは42勝40敗で、西の9位だった。プレーインではウォリアーズに121-126で敗れた。プレーオフを逃したのは2022年以来だ。

出だしは最悪だった。最初の21試合は5勝16敗で、11月だけなら2勝13敗に終わっている。ブラッドリー・ビールも11月に股関節を骨折し、シーズンを終えた。

そこから19試合で16勝3敗と巻き返した。中心にいたのはカワイ・レナードで、65試合で平均27.9点を挙げている。カワイがコートにいるかどうかで、100回の攻撃あたりの得失点の差は13.8点も変わった。

2月には、チームの形を大きく変えた。ジェームズ・ハーデンを出してダリアス・ガーランドを獲った。イビツァ・ズバッツを出して、ベネディクト・マサリンも加えた。ベテラン中心から若い軸への切り替えは、このときに始まっていた。

カワイが去り、昨季の開幕から残ったのは3人

このオフ、カワイはラプターズへ移った。見返りはブランドン・イングラム、グレイディ・ディックと指名権だ。このトレードはNBAの調査で止まっていたが、9月14日に正式に成立した。

調査の結果は重かった。NBAは9月2日、カワイの契約をめぐる規則違反を認めた。クリッパーズは2029〜33年の1巡目指名権5つを失い、罰金は3,000万ドルになった。スティーブ・バルマー オーナーは1年の資格停止だ。

編成トップのローレンス・フランク氏も、半年の資格停止になった。いまは暫定でトレント・レデン氏が編成を率いている。指名権を失ったことで、数年かけて若手を育て直す道もせまくなった。

補強の柱はイングラムだ。昨季はラプターズで平均21.5点を挙げ、オールスターに選ばれた。八村塁は2年2,800万ドルで、同じロサンゼルスのレイカーズから移ってきた。ドラフトでは全体5位で、イリノイ大学のガード、キートン・ワグラーを指名した。

5チームが絡むトレードでは、シューターのマックス・ストラスも加わった。ビールとは2年1,320万ドルで結び直している。一方で、ジョン・コリンズ、ボグダン・ボグダノビッチ、マサリンらが去った。

NBA.comによると、昨季の開幕戦で10分以上出た10人のうち、残ったのは3人だけだ。ブルック・ロペス、デリック・ジョーンズJr.、クリス・ダンの3人になる。顔ぶれはほぼ別のチームと言っていい。

2月からこのオフにかけて出た選手・来た選手

NBA.com・ESPN・Hoops Rumorsの報道による。金額は契約の総額
動き
契約・見返り
ジェームズ・ハーデン
キャバリアーズへ(2月のトレード)
ガーランドを獲得
イビツァ・ズバッツ
ペイサーズへ(2月のトレード)
マサリンを獲得
カワイ・レナード
ラプターズへ(9月に成立)
イングラム、ディックと指名権を獲得
コリンズ、ボグダノビッチ、マサリン
移籍・退団
—
八村塁
レイカーズから加入
2年2,800万ドル
マックス・ストラス
5チームのトレードで加入
—
キートン・ワグラー
ドラフト5位で加入
イリノイ大学のガード
ブラッドリー・ビール
再契約
2年1,320万ドル

攻撃は10位、守備は18位。年俸の4割強は2人に

昨季の攻撃は、100回の攻撃あたり114.6点でリーグ10位だった。守備は112.8点を許して18位。攻撃は上位、守備は真ん中より少し下のチームだった。

ただ、その攻撃を引っ張っていたのはカワイだ。カワイの1試合27.9点を、新しい顔ぶれでどう埋めるのか。誰が点を取るのかが、今季いちばんの問題になる。

今季の総年俸は約1億9,012万ドルで、円にすると約300億円(1ドル=158円)。そのうち43%を、ガーランドとイングラムの2人が占める。内訳はクリッパーズの年俸一覧で確認できる。

心配なのは体だ。イングラムはアキレス腱の部分断裂で、開幕に間に合わない。ストラスも右足のけがで、少なくとも1か月は出られない。ビールも開幕戦は難しいと見られている。

ゴール下の層も薄い。先発のセンターを務めるロペスは38歳だ。2年目のヤニック・コナン・ニーデルハウザーも、足の手術から戻る途中にいる。開幕からしばらくは、けが人の多いなかでやりくりするシーズンになる。

明るい材料はストラスだ。NBA.comは、今季に伸びそうな選手としてストラスを挙げた。昨季は足の骨折で67試合を休んだが、戻ってからは3ポイントを40.2%で決めている。足が治れば、イングラムからのパスを受けて打つ役が待っている。

クリッパーズの今季の年俸の総額のうち、ガーランドとイングラムの分

単位は万ドル。サイト内の年俸データ(Spotrac準拠、2026年10月14日時点)による
  • ガーランド22%
  • イングラム21%
  • ストラスと八村16%
  • ほかの選手41%

カギはガーランドの体と、八村塁の得点

1人目のカギはガーランドだ。オールスターに2回選ばれた26歳の司令塔で、昨季は2チームで平均18.8点、6.7アシストを残した。ただ右足の親指のけがで、クリッパーズでは19試合しか出ていない。

親指はオフに手術し、本人は完全に治ったと話している。レデン氏も、開幕から出られると説明した。ハワイでのプレシーズン初戦では、15分で15点、6アシストを挙げた。

タイロン・ルーHCは、速い展開を増やすつもりだ。ガーランドにはボールを持たない場面でも動いてもらうという。ガーランドが70試合近く出られるかで、チームの順位は大きく変わる。

2人目は八村塁だ。昨季はレイカーズで3ポイントを44.3%で決め、球団記録をつくった。イングラムとストラスがいない今、外から決められる選手としての役目はさらに大きい。

求められるのは、待って打つだけでなく、自分から点を取ることだ。プレシーズンの初戦では、15分で21点を挙げている。イングラムが戻るまでに結果を残せば、先発の座も固まる。役割の変化は「イングラムの離脱で八村塁の役割はどう変わるか」にまとめた。

ドラフト5位のワグラーも見ておきたい。NBA.comは、すぐに出場時間を得られる候補に挙げている。ただESPNによると、サマーリーグでは11アシストに対してターンオーバーが9つあった。まだ荒さもあり、まずは経験を積む1年になりそうだ。

契約を解除された河村勇輝は、傘下のGリーグでプレーする見込みと報じられている。この先の道は「契約解除の河村勇輝に、NBAへ戻る道は残っているか」で整理した。

予想は32勝前後、西の12位

ブックメーカーが付けた今季の勝利数の目安は、27.5〜28.5勝だ。ESPNのチーム力の指標(BPI)では、リーグ25位と見られている。Yahoo Sportsは31勝と予想した。

私の予想は32勝50敗前後で、西の12位。カワイの穴は大きく、イングラムが戻るのも早くて11月半ば以降だ。それでもガーランドが開幕から出られ、八村の3ポイントもある。そのぶん、目安より少し上に置いた。

上振れの条件は、ガーランドが健康で、イングラムが12月までに戻ることだ。そうなれば、プレーインの10位を争える。逆にけが人がさらに増えれば、20勝台に沈むおそれもある。

日程では、11月2日(現地)のラプターズ戦に注目したい。カワイがロサンゼルスに戻ってくる試合だ。12月31日には、ガーランドが古巣のキャバリアーズと対戦する。

日程そのものは、昨季より楽になった。Yahoo Sportsによると、2日続けて試合がある日程は13回ある。そのうち9回は、2日目がロサンゼルスでの試合だ。移動が少ないのは、けが人の多いチームには助けになる。

日程と順位はクリッパーズのチームページで追える。30チームの顔ぶれは「2026-27シーズン開幕前:30チームの注目ポイントまとめ」で確認できる。同じロサンゼルスのライバルは「レイカーズの2026-27シーズンの見どころ」にまとめた。八村を現地で観るなら「インテュイット・ドーム観戦ガイド」も参考にしてほしい。

今季のクリッパーズの勝利数の予想

ブックメーカーの目安はFanDuel・Data Dunkの紹介による。Yahoo Sports・Data Dunkは各記事の予想
FanDuelの目安
27.5勝
ラスベガスの目安
28.5勝
Yahoo Sports
31.0勝
Data Dunk
31.0勝
このサイト
32.0勝

参考にした情報源

この記事を書いた人

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hsNBA.Navi 運営者

デンバー・ナゲッツを応援するNBAファン。いちばん好きな選手はアーロン・ゴードンで、NBAを見始めたきっかけはYouTubeで見た2016年のダンクコンテスト。NBA.Naviは一人で運営しています。記事の下書きにはAIを使い、運営者が目を通して自分の見方を加えてから公開しています。

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