分析チーム分析 / 今季の見どころ

サンダーの2026-27シーズンの見どころ 王座を取り返せるか

ー MVPと若い主力は残した。手放したのは控えの厚みだ ー

2年前の王者サンダーは、今季も優勝候補の筆頭に挙がる。それでも安心できないのは、昨季の負け方に弱点がはっきり出たからだ。オフの選択はその弱点を埋めたのか、広げたのか。オフの出入り、攻守の数字、年俸の使い方、カギの2人、勝利数の予想の順に見ていく。

hsのアイコン書いた人: hs(NBA.Navi 運営者・ナゲッツファン・推しはアーロン・ゴードン)

この記事のポイント

  • ドート、ジョー、ウィギンスを出し、使えるお金の上限の手前に収めた。穴は新人と若手で埋める。
  • 守備は今季もリーグ屈指。課題は、西の決勝で止まった攻撃のほうにある。
  • 主力3人の年俸がそろって4,000万ドル台に乗り、総額の6割近くを占める。
  • カギは、けがから戻るジェイレン・ウィリアムズと、控えの柱になったアジェイ・ミッチェル。
  • 予想は60勝前後で西の1位。ただし、スパーズとの差はほとんどない。

数字で見る昨季のサンダー

2025-26シーズン。NBA.com・ESPN・StatMuseなどによる
64勝

レギュラーシーズンの勝利数(18敗)。西の1位

1位

守備の効率(100回の攻撃あたりの失点)

5〜7位

攻撃の効率(100回の攻撃あたりの得点)。ESPNは5位、StatMuseは7位

3勝4敗

西の決勝でスパーズに敗れた

64勝でも、ファイナルには届かなかった

2025-26のサンダーは64勝18敗で、西の1位だった。平均の得失点差は11.1点で、NBAの歴史でも8番目に大きい。

主役は今年もシェイ・ギルジャス=アレクサンダー(SGA)だ。68試合で平均31.1点を挙げ、2年連続でMVPに選ばれた。

HCのマーク・デイグノールトは、今季で7年目になる。2024年には最優秀HCに選ばれた。主力もHCも変わらないことは、それだけで強みだ。

プレーオフは、1回戦でサンズ、2回戦でレイカーズにともに4連勝した。ところが西の決勝で、スパーズに3勝4敗で敗れる。第7戦は5月30日だった。

実はレギュラーシーズンでも、スパーズには1勝4敗と分が悪かった。今季の目標は、スパーズを越えて王座を取り返すことに尽きる。

ドート、ジョー、ウィギンスが去った

このオフ、サンダーは控えを支えてきた3人を手放した。まずドラフトの前に、アーロン・ウィギンスをホークスへ出した。

6月にはアイザイア・ジョーをピストンズへ送った。ジョーは昨季、平均11.1点で3ポイントは42.3%と、キャリア最高の1年だった。

7月には守備の要だったルー・ドートも、3チーム間のトレードでホークスへ移った。3つのトレードで得たのは、2巡目の指名権7つだけだ。

ドートは長く、相手のエースを止める役を担ってきた。その役は今季から、ウォレスやカルーソが引き継ぐことになる。

狙いは、使えるお金の上限(2ndエプロン)を超えないことだった。超えると補強の手段が大きく縛られる。主力を長く抱えるための判断と言える。

一方で、センターのアイザイア・ハーテンシュタインとは3年7,500万ドルで結び直した。2,850万ドルの球団オプションを断り、今季の負担を軽くした形だ。

ベテランのアレックス・カルーソも残った。ケンリッチ・ウィリアムズは1年契約で、サンダーでの7シーズン目に入る。

新しく加わったのはドラフト組だ。1巡目12位のアダイ・マラ、同じ1巡目のベネット・スターツが入った。2年目以降の若手と合わせ、出番を争う。

このオフに出た選手・来た選手

NBA.com・Daily Thunder・Hoops Rumors・ESPNの報道による。金額は契約の総額
動き
契約・見返り
アーロン・ウィギンス
ホークスへ(ドラフト前のトレード)
2巡目指名権2つ
アイザイア・ジョー
ピストンズへ(6月のトレード)
2巡目指名権2つ
ルー・ドート
ホークスへ(7月の3チーム間トレード)
2巡目指名権3つ
アイザイア・ハーテンシュタイン
残留
3年7,500万ドル
アダイ・マラ
ドラフト1巡目12位で加入
新人契約
ケイソン・ウォレス
延長(来季から)
5年1.39億ドル

守備は1位、止まったのは攻撃

昨季の守備の効率は、ESPNでもStatMuseでもリーグ1位だった。NBA.comは、リーグ平均との差が過去30年で2番目に大きいと伝えている。

守備の柱は、チェット・ホルムグレンだ。昨季は平均1.9ブロックを記録し、最優秀守備選手の投票で2位に入った。ハーテンシュタインと並ぶ大きな2人が、ゴール下を固める。

攻撃の効率は、ESPNの集計で5位、StatMuseで7位だった。悪くはないが、守備ほど飛び抜けてはいない。

その差が出たのが西の決勝だ。スパーズに負けた4試合では、100回の攻撃あたり95.8点しか取れなかった。SGAが止められると、ほかに点を取れる選手が少ない。ドートとジョーが抜けた今季は、なおさら気になる点だ。

今季の総年俸は約2億1,428万ドルだ。円にすると約339億円になる(1ドル=158円)。1stエプロンは超えたが、2ndエプロンまではまだ約740万ドル残る。内訳はサンダーの年俸一覧で見られる。

その58%を、ホルムグレン、ジェイレン・ウィリアムズ、SGAの3人が占める。ホルムグレンとウィリアムズは、今季から5年の大型延長が始まった。SGAの額が抑えめなのは、2022年に結んだ延長が今季まで続くためだ。

10月にはケイソン・ウォレスとも5年1.39億ドルで延長した。昨季はオールディフェンシブ2ndチームに選ばれ、スティールの数はリーグ最多だった。来季からは、お金の面でさらに苦しくなる。仕組みは「NBAの2ndエプロンとは?」で解説している。

サンダーの今季の年俸の総額のうち、主力3人の分

単位は万ドル。サイト内の年俸データ(Spotrac準拠、2026年10月20日時点)による
  • ホルムグレン19%
  • J・ウィリアムズ19%
  • ギルジャス=アレクサンダー19%
  • ほかの11人42%

カギはジェイレン・ウィリアムズとミッチェル

1人目のカギは、ジェイレン・ウィリアムズだ。2年前は平均21.6点を挙げ、オールスターとオールNBA3rdチームに選ばれた。

ところが昨季は、33試合しか出られなかった。右手首の手術で開幕から19試合を休み、その後も太もも裏を何度も痛めた。3ポイントは29.9%に落ちている。

プレーオフでも1回戦で太もも裏を痛め、西の決勝まで戻れなかった。SGAの次に点を取れる選手が元に戻れば、昨季の攻撃の弱さはかなり消える。

2人目は、3年目のアジェイ・ミッチェルだ。昨季は57試合で平均13.6点、3.6アシストを残した。

チームはミッチェルが出た試合で50勝7敗、出なかった試合は14勝11敗だった。プレーオフでも、出た試合は10勝1敗だった。ふくらはぎを痛めて欠けた西の決勝の残り4試合は、1勝3敗に終わっている。

控えの得点役として、ジャレッド・マケインも見ておきたい。2月に76ersから加わり、サンダーでは30試合で平均10.4点だった。マケインはサンダーで、3ポイントを39.1%決めた。ジョーに代わる外の打ち手として期待がかかる。ドートとジョーが抜けた分、ミッチェルやマケインの出番は確実に増える。

ホルムグレンの攻撃も気になる。昨季は平均17.1点、8.9リバウンドだった。ところが西の決勝では平均10.7点に落ち、3ポイントは27%に沈んだ。NBA.comは、序盤に自信を取り戻せるかをカギに挙げている。

予想は60勝前後、西の1位

今季の勝利数の目安は、DraftKingsで62.5勝と30チームで最も高い。2番目はスパーズの60.5勝で、この2チームだけが60勝を超えると見られている。

ESPNの専門家の予想でも、サンダーとスパーズが優勝候補の上位に並んだ。東の王者ニックスは、その次の3番手だった。

このサイトの予想は、60勝22敗前後で西の1位だ。守備とSGAがいる限り、大きく崩れることはない。

ただ、昨季の64勝よりは少し下に置いた。控えの3人が抜けた分、主力が休む試合で勝ち星を落としやすくなる。ウィリアムズが1年を通して出られるかも、まだ分からない。

スパーズとの差はほとんどない。開幕は10月20日(現地)、敵地でのスパーズ戦で、日本時間では21日の朝になる。昨季の西の決勝の再戦から始まる1年だ。

日程と順位はサンダーのチームページで追える。東西の順位予想は「2026-27シーズンの順位予想」にまとめた。SGAの得点の取り方は「SGAのフリースローは“ずるい”のか?」で考えた。30チームの顔ぶれは「2026-27シーズン開幕前:30チームの注目ポイントまとめ」で確認できる。

今季のサンダーの勝利数の予想

8月の目安は「2026-27シーズンの順位予想」、DraftKingsの目安はSIの紹介(10月15日)による。このサイトの予想は順位予想の記事と同じ
8月の目安
60.5勝
DraftKingsの目安
62.5勝
昨季の実際
64.0勝
このサイト
60.0勝

参考にした情報源

この記事を書いた人

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hsNBA.Navi 運営者

デンバー・ナゲッツを応援するNBAファン。いちばん好きな選手はアーロン・ゴードンで、NBAを見始めたきっかけはYouTubeで見た2016年のダンクコンテスト。NBA.Naviは一人で運営しています。記事の下書きにはAIを使い、運営者が目を通して自分の見方を加えてから公開しています。

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