選手賛否守備の評価 / 史上最高論争

ウェンバンヤマはもう“史上最高のディフェンダー”なのか?DPOYの歴史と比べる

ー 満票でDPOYに選ばれた22歳を、オラジュワン、ムトンボ、ゴベアたちの実績と並べて考える ー

ビクター・ウェンバンヤマは昨季、100票すべての1位票を集めて最優秀守備選手(DPOY)に選ばれた。22歳での受賞は史上最年少。早くも「史上最高のディフェンダー」と呼ぶ声があるが、本当にそう言い切れるのか。歴代の名手と比べたうえで、本記事は「まだ早い。ただし、ピークの高さはすでに史上最高クラス」と結論づける。

主な実績

  • 2025-26に**史上初の満票**でDPOY。22歳は史上最年少
  • 1年目から**平均3.6ブロック**。新人王も満票
  • DPOYの最多受賞は**4回**(ムトンボ、ベン・ウォーレス、ゴベア)
  • “史上最高”の議論で問われるのは、ピークの高さと、それを何年続けたか
  • 本記事の結論は**「まだ早い」**。ただしピークはすでに歴代の名手と並ぶ

数字で見るウェンバンヤマの守備

100票

2025-26のDPOY。史上初の満票

22歳

史上最年少でのDPOY

3.6本

1年目(2023-24)の平均ブロック。新人でリーグ1位

「もう史上最高」と言われる理由

ウェンバンヤマの守備がほかの名手と違うのは、守れる範囲の広さだ。身長は2m20cmを超え、腕はさらに長い。ゴール下にいながら3ポイントラインの近くまで手が届き、一度抜かれても後ろから追いついてブロックできる。相手はシュートを打つ前から、打つ場所を変えさせられている。

数字もそれを裏付ける。1年目の2023-24は新人ながら平均3.6ブロックでリーグ1位。昨季は100票すべての1位票を集めてDPOYに選ばれた。満票は賞の歴史で初めてで、記者全員が「この選手がいちばん」と認めたことになる。

しかも、ブロックだけの選手ではない。ピック&ロールではガードについていくこともでき、相手がスイッチで小さい選手と組ませても簡単には崩れない。ゴール下を守るセンターと、外まで出て守るフォワードを、1人でこなしている。

それでも「まだ早い」と言える理由

“史上最高”を名乗るには、ピークの高さだけでなく、それを何年続けたかが問われる。DPOYを最も多く取ったのは、ムトンボ、ベン・ウォーレス、ゴベアの4回。通算ブロック数で歴代1位のアキーム・オラジュワンは、3,830本を積み上げている。ウェンバンヤマのDPOYはまだ1回だ。

健康の問題もある。2年目の2024-25は、2月に肩の血栓が見つかってシーズンを途中で終えた。DPOYは原則65試合以上の出場が条件で(65試合ルール)、どれだけ守備がすごくても、出られなければ賞にも記録にも残らない。

そしてビル・ラッセルの存在がある。DPOYもブロックの記録もない時代に、守備を武器に13年で11回優勝した。“チームを何度勝たせたか”という物差しで見れば、ウェンバンヤマはまだスタートラインに立ったばかりだ。

歴代の“守備の名手”と比べる

DPOYの創設は1982-83シーズン。ブロックの記録は1973-74から
DPOYの受賞
代表的な実績
ウェンバンヤマ
1回(満票)
新人で平均3.6ブロック。史上最年少のDPOY
ディケンベ・ムトンボ
4回
通算ブロック歴代2位
ベン・ウォーレス
4回
ドラフト外から2004年の優勝の中心に
ルディ・ゴベア
4回
リム周りの守りで長年リーグ上位の守備を支える
アキーム・オラジュワン
2回
通算ブロック歴代1位(3,830本)。1994年にMVPとDPOY
ビル・ラッセル
賞の創設前
優勝11回。守備で王朝を作った

結論:まだ“史上最高”ではない。ただしピークはすでに並んだ

結論として、ウェンバンヤマを今の時点で「史上最高のディフェンダー」と呼ぶのはまだ早い。名手たちの評価は、10年近く守備の頂点に立ち続けたことの上に成り立っている。1回のDPOYでそこに並ぶことはできない。

ただし、1シーズンの守備の価値なら、すでに史上最高クラスにある。満票でのDPOY、新人での3.6ブロック、そしてゴール下から3ポイントラインまで1人で守れる範囲の広さ。この3つを同時に持っていた選手は、過去にほとんどいない。

だから本記事の答えは「まだ」。ただし、今の水準を5年続ければ、議論の余地はなくなる。今季はDPOYの連覇に加え、MVPとの同時受賞もかかっている(2026-27 NBAアワード予想)。スパーズの試合のブロック数は、試合日程から各試合のボックススコアで追いかけられる。

関連グッズ

PR アフィリエイト広告を含みます
ビクター・ウェンバンヤマ ユニフォーム
ビクター・ウェンバンヤマ グッズ
NBA Tシャツ
ショップで他のアイテムも見る

このサイトを応援する

NBA.Naviは個人で運営しています。記事やゲームが「面白い」と思ってもらえたら、コーヒー1杯ぶんの応援でサイトの維持・更新を支えてもらえます。

コーヒー1杯ぶん応援するOFUSE で受け付けています