この記事のポイント
- MVPの本命は**ウェンバンヤマ**。昨季はMVP投票3位、DPOYは史上初の満票
- SGAが勝てばラッセル、チェンバレン、バード以来の**MVP3連覇**
- 新人王は混戦。サイトの予想は出場機会が最も多そうな**キャメロン・ブーザー**
- シックスマンはスパーズの2年目**ディラン・ハーパー**が本命
- 主要な賞は**65試合以上の出場**が条件。けがの多い選手ほど不利になる
2025-26シーズンの主な受賞者
MVP:シェイ・ギルジャス=アレクサンダー(サンダー)
DPOY:ウェンバンヤマ。史上初の満票
新人王:クーパー・フラッグ(マーベリックス)
スパーズからDPOYとシックスマン(ケルドン・ジョンソン)
MVP:本命はウェンバンヤマ、SGAは“3連覇”に挑む
昨季のMVPは、サンダーのシェイ・ギルジャス=アレクサンダー(SGA)。1位票100票のうち83票を集め、2年連続の受賞を決めた。平均31.1点は前の年より少し下がったものの、フィールドゴール成功率55.3%、3ポイント38.6%と効率はむしろ上がっている。2年連続のMVPは史上14人目だ。
それでも開幕前の評価で本命に挙がっているのは、スパーズのビクター・ウェンバンヤマだ。昨季はMVP投票で3位、オールNBA1stチームに入り、スパーズをファイナルまで導いた。まだ22歳で、伸びしろはリーグでいちばん大きい。海外の予想市場でも、多くがウェンバンヤマを1番手に置いている。
SGAにとっての壁は、数字よりも“飽き”かもしれない。MVPの3連覇を達成したのは、ビル・ラッセル、ウィルト・チェンバレン、ラリー・バードの3人だけ。投票する記者には「同じ選手に3年続けて入れるなら、前の年を上回ってほしい」という空気がある。年俸の面ではまだ“お得な契約”の最終年で、詳しくはSGAの年俸ページにまとめた。
3番手は、昨季2位で通算3度の受賞があるナゲッツのニコラ・ヨキッチ。来夏の契約の行方(ヨキッチはなぜ延長にサインしないのか)も注目を集めるなか、数字の面ではいつでもMVPを取れる選手だ。ほかにはレイカーズのルカ・ドンチッチ、昨季1位票を2票集めたピストンズのケイド・カニングハム、ティンバーウルブズのアンソニー・エドワーズが続く。
MVP候補の比較
最優秀守備選手(DPOY):ウェンバンヤマの連覇がほぼ“既定路線”
昨季のDPOYは、ウェンバンヤマが100票すべての1位票を集めて受賞した。満票は賞の歴史で初めてで、22歳での受賞は史上最年少。ブロック数は3年連続でリーグトップだった。新人王とDPOYの両方を取った選手は、マイケル・ジョーダン、デビッド・ロビンソンに続いて3人目になる。
今季もウェンバンヤマの評価は飛び抜けていて、どの予想を見ても大本命だ。対抗は、昨季も最終候補に残ったサンダーのチェット・ホルムグレンと、ピストンズのオーサー・トンプソン。4度の受賞があるティンバーウルブズのルディ・ゴベアも名前が挙がる。
ウェンバンヤマを止めるものがあるとすれば、けがだ。2024-25は2月に血栓が見つかってシーズンを終えている。DPOYもMVPと同じく65試合以上の出場が条件なので、健康にシーズンを送れるかがそのまま受賞の条件になる。
新人王:上位4人が横一線。カギは“ボールを持てる時間”
昨季の新人王は、ドラフト1位でマーベリックスに入ったクーパー・フラッグ。過去10年のうち9回は、ドラフト5位以内の選手が新人王になっている。今年もまず見るべきは上位指名の選手だ。
1位のAJ・ディバンサ(ウィザーズ)は、すぐにNBAで通用すると言われる完成度の高いフォワード。ただしウィザーズはオフにトレイ・ヤングとアンソニー・デイビスを加えたため、ボールを持つ時間は思ったより短くなるかもしれない。新人王の評価が“1位指名なのに本命ではない”のはそのためだ。
反対に、出番が一気に増えそうなのが3位のキャメロン・ブーザー(グリズリーズ)。チームはジャ・モラントとジャレン・ジャクソンJr.を放出しており、1年目から攻撃の中心を任される可能性が高い。サマーリーグでも決勝まで勝ち進んだ。4位のケイレブ・ウィルソン(ブルズ)もサマーリーグで平均23.5点を記録して評価を上げ、2位のダリン・ピーターソン(ジャズ)を含めた4人がほぼ横並びになっている。
新人王は、才能そのものより“どれだけ数字を残せる環境にいるか”で決まることが多い。そう考えると、サイトの予想はブーザーになる。
新人王レースの主な候補(2026年ドラフト)
シックスマン賞とMIP:スパーズの2年目に注目
昨季のシックスマン賞は、スパーズのケルドン・ジョンソンが受賞した。今季の本命も同じスパーズのディラン・ハーパーだ。昨季のドラフト2位で、新人ながらオールルーキー1stチームに選ばれた。先発にはフォックスとキャッスルがいるため、ハーパーは控えから出て点を取る役割になりそうだ。サンダーのアジェイ・ミッチェル、マジックのアンソニー・ブラックも候補に挙がる。
最も成長した選手に贈られるMIPは、昨季はニッケイル・アレクサンダー=ウォーカーが受賞した。今季はハーパーとホーネッツのブランドン・ミラーが1番手を争う。面白いのは、ヤニスとのトレードでヒートからバックスへ移ったケルエル・ウェアだ。新しいチームで出場時間が増えれば、数字は大きく伸びる。こうした“環境が変わった選手”は、MIPの定番の候補になる。
サイトの予想と、この先の見どころ
まとめると、サイトの予想は次のとおり。MVP=ウェンバンヤマ、DPOY=ウェンバンヤマ、新人王=キャメロン・ブーザー、シックスマン=ディラン・ハーパー、MIP=ケルエル・ウェア。ウェンバンヤマがMVPとDPOYを同じシーズンに取れば、マイケル・ジョーダン(1988年)、アキーム・オラジュワン(1994年)、ヤニス・アデトクンボ(2020年)に続く4人目になる。
予想を左右するいちばんの要素は、やはり出場試合数だ。MVPやDPOY、オールNBAに選ばれるには、原則として65試合以上の出場が必要になる。どれだけ活躍しても、けがで欠場が続けば候補から外れてしまう。ルールの細かい中身は「NBAのアワード一覧と「65試合ルール」」で解説している。
各チームの今季の顔ぶれは「2026-27シーズン開幕前:30チームの注目ポイントまとめ」、主な選手の年俸は年俸ランキングで確認できる。シーズン途中にはレースの途中経過も取り上げる予定だ。