この記事のポイント
- **試合を見ていなくても、NBAファンを名乗っていい**
- 全1,230試合を見るには約3,000時間。全部見ている人は誰もいない
- 米国の調査では、18〜34歳のNBAファンの**54%**が試合よりハイライト派(Variety、2021年)
- 日本では多くの試合が平日の朝〜昼。ハイライト中心のファンは半分以上いるとみている(NBA Naviの見立て)
- 選手の物語、契約やトレード、記録や歴史は、試合を見なくても深く楽しめる
- NBA Naviは「試合を見ていなくても楽しめるサイト」を運営方針にしている
数字で見る「全部は見られない」
レギュラーシーズンの全試合(30チーム×82試合÷2)
全試合を見るのにかかる時間(1試合約2時間半で計算)
応援する1チームの82試合だけでも
多くの試合が始まる日本時間。平日は仕事や学校の時間
「試合を見ていないのにファン」は恥ずかしくない
NBAが好きだと言うと、「じゃあ昨日の試合見た?」と聞かれることがある。見ていないと答えると、なんとなく気まずい。「ハイライトしか見てないし、本当のファンじゃないのかも」と思ってしまう人は、きっと少なくない。
はっきり書いておきたい。試合を見ていなくても、NBAファンを名乗っていい。ハイライトで鳥肌が立った、好きな選手のニュースを毎日チェックしている、トレードの噂にわくわくする。それはもう、NBAを楽しんでいるということだ。
好きの形は人それぞれだ。試合を全部見る人もいれば、記録や歴史を調べるのが好きな人も、選手のファッションやバッシュが好きな人もいる。どれが正しいということはない。
全部見ている人は、誰もいない
まず数字で考えてみる。NBAのレギュラーシーズンは30チームが82試合ずつ戦うので、全部で1,230試合ある。1試合を約2時間半とすると、全試合を見るには約3,000時間かかる。1日8時間見続けても、1年近くかかる計算だ。
応援する1チームの82試合だけでも、約200時間になる。毎日テレビの前に座れる人はほとんどいない。つまり、どんなに詳しいファンでも、見ていない試合のほうがずっと多い。
だから「試合を見ているか、見ていないか」でファンを線引きすること自体に、あまり意味がない。誰もが、見られる範囲で、自分なりの方法でNBAを追いかけている。
ハイライト派は少数派じゃない
ハイライトで追うファンは、実はかなり多い。アメリカの雑誌Varietyの調査部門が2021年に発表した調査では、18〜34歳のNBAファンの54%が「試合をフルで見るよりハイライトのほうが好き」と答えた。35〜49歳でも、ほぼ半数が同じ答えだった。
世界的にも同じ流れがある。調査会社YouGovが2023年に18か国・約2万人を対象に行った調査では、18〜24歳のスポーツファンは「ハイライトが好き」(34%)が「ライブで見たい」(30%)を上回った。
日本のNBAファンを対象にした調査は、残念ながら見つからなかった。ここからはNBA Naviの見立てだが、時差と配信料の壁がある日本では、ハイライトや解説動画が中心のファンはアメリカより多く、半分以上いると考えている。試合をよく見るコア層は1〜2割、プレーオフや注目カードだけ見る人が2〜3割、残りの5〜6割はハイライト・解説中心、というのが肌感覚だ。
日本のNBAファンの3つの層(NBA Naviの見立て)
日本のファンにとって、ハイライトは自然な選択
日本のファンには、もう一つ大きな壁がある。時差だ。アメリカの夜に行われる試合は、日本では朝から昼にかけての時間になる。平日なら、仕事や学校の真っ最中だ。
試合をフルで見るには、配信サービスの契約も必要になる。時間もお金もかかる中で、昼休みや帰りの電車でハイライトを見て、記事で結果や背景を知る。これは「手を抜いている」のではなく、日本でNBAを楽しむための、とても合理的な方法だ。
NBA自身も、SNSや動画サイトで短いクリップをたくさん発信している。ハイライトで楽しむファンは、リーグにとっても大切な存在だ。
試合を見なくても楽しめること
試合を見ていなくても、NBAには楽しめることがたくさんある。たとえば選手の物語。ドラフトで下位指名だった選手がスターになるまで、移籍を重ねてようやく手にした優勝。背景を知ると、ハイライトの1プレーが何倍も面白くなる。NBA深堀りや歴代ランキングは、そんな物語を集めたコーナーだ。
お金と移籍の話も、試合とは別の面白さがある。なぜあのチームはスター選手を手放したのか、なぜ契約がこんなに長引くのか。サラリーキャップやトレードシミュレーターを使えば、GMの気分で考えられる。
ニュースの「なぜ」を知るのも楽しい。時事解説では、契約やトレードのニュースを数字から読み解いている。わからない言葉が出てきたら用語集で調べればいい。試合日程・結果のページでは、見ていない試合でも、得点の流れや活躍した選手を後から確認できる。
試合派とハイライト派、それぞれの楽しみ方
「にわか」と言われても気にしなくていい
ネットでは、「にわか」「試合見てないくせに」といった言葉を見かけることがある。でも、どんなに詳しいファンにも、最初の1試合、最初のハイライトがあった。誰もが最初はにわかだった。
知識の量や見た試合の数は、ファンとしての価値とは関係ない。大事なのは、NBAを楽しんでいるかどうかだ。好きになったきっかけがSNSのクリップでも、漫画でも、日本人選手の活躍でも、まったく問題ない。
そして、もしいつか「この試合はフルで見てみたい」と思ったら、そのときに見ればいい。プレーオフの大一番だけ、推しの選手が出る試合だけ、でも十分だ。見方は観戦ガイドにまとめている。見なくても、もちろんいい。
試合を見なくても深く楽しむためのステップ
- 11. 推しを決める
ハイライトで目に留まった選手やチームを1つ決める。理由は「かっこいい」で十分。
- 22. 物語を知る
その選手の経歴やチームの歴史を読む。プレーの見え方が変わる。
- 33. 数字で読む
スタッツや年俸、順位を見る。ニュースの「なぜ」がわかるようになる。
- 44. 見たくなったら見る
プレーオフや推しの大一番だけ見る、でいい。見なくてもいい。
NBA Naviが大事にしていること
NBA Naviは、試合を見ていなくても、このサイトだけでNBAを楽しめることを目指している。これはこのサイトの運営方針でもある。
そのために、記事では次のことを心がけている。専門用語はできるだけ説明するか、用語集につなぐこと。「試合を見ていればわかるはず」という書き方をしないこと。結果だけでなく、その裏にある物語や数字を伝えること。そして、読む人の知識の量で線を引かないことだ。
試合を毎日見る人も、ハイライトだけの人も、今日NBAを知ったばかりの人も、同じNBAファンだ。このサイトが、それぞれのペースでNBAを楽しむための場所になればうれしい。