“グリット・アンド・グラインド”ってどういう意味?
グリット・アンド・グラインド(Grit and Grind)は、直訳すれば“ガッツと、すり潰すような粘り”だ。きっかけは、守備の名手トニー・アレンが試合後に放った「オール・ハート、グリット・グラインド」という言葉だとされる。
派手なオフェンスでなく、ハードな守備とフィジカルなぶつかり合いで相手を削っていく。試合のペースを落とし、ロースコアの泥仕合に持ち込んで勝つ。それが当時のメンフィス・グリズリーズのアイデンティティになった。
個性的なコアが体現したスタイル
このスタイルを担ったのが、4人のコアだ。司令塔のマイク・コンリー、“ファースト・チーム・オールディフェンス、ラスト・チーム・オールオフェンス”と自称した守備鬼トニー・アレン、ポストで体を張って点とリバウンドを稼ぐザック・ランドルフ(Z・ボー)、そして守備と頭脳でチームを支えたマーク・ガソル。
華やかなスター軍団ではない。だが全員が役割に徹し、相手のエースにも体ごとぶつかっていく。スパーズやサンダーのような強豪を相手に、何度も苦しめた。2013年には球団史上初の西カンファレンス・ファイナルにも到達している。
優勝しなくても語り継がれる理由
グリズリーズはこの時代に優勝はできなかった。それでも“グリット・アンド・グラインド”が今も愛されるのは、勝ち方そのものが街の気質と重なっていたからだ。労働者の街メンフィスの泥臭さ、粘り強さが、そのままチームのプレーに出ていた。
数字や栄冠だけがバスケの価値ではない。最後まで諦めず、体を張り、相手を苦しめ続ける。タイトルがなくてもファンの記憶に残るチームがあることを示した好例が、このグリズリーズだった。
