この記事のポイント
- ぜいたく税ライン(2億43万ドル)を超えたのは13チーム
- 1stエプロン(2億902万ドル)を超えたのは7チーム、2ndエプロン超えは0チーム
- ウォリアーズは2ndエプロンまで約85万ドル
- ロケッツは税ラインまで約1万4,000ドル、キャバリアーズは1stエプロンまで約4万5,000ドル
- キャップを下回るのはピストンズ、ネッツ、グリズリーズの3チーム
数字で見る2026-27シーズン
ぜいたく税ライン超え
1stエプロン超え
2ndエプロン超え
キャップ未満
30チーム中13チームが税ラインを超えた
2026-27シーズンのNBAのサラリーキャップは1億6,496万ドル、ぜいたく税がかかるラインは2億43万ドルに設定されている。さらにその上に、補強の手段が制限される1stエプロン(2億902万ドル)と2ndエプロン(2億2,169万ドル)がある。
NBA.Naviが毎週更新している全30チームのサラリーデータ(9月29日時点)で総年俸を並べると、税ラインを超えたのは13チーム。そのうち7チームは1stエプロンも超えている。2ndエプロンを超えたチームはなかったが、最も総年俸が多いウォリアーズは、2ndエプロンまで約85万ドルという位置にいる。
13チームのうち、ウォリアーズ、ニックス、ナゲッツ、マジック、サンズ、ティンバーウルブズ、サンダーの7チームが1stエプロン超え。キャバリアーズ、76ers、ヒート、ペイサーズ、ラプターズ、レイカーズの6チームが、税ラインと1stエプロンの間にいる。
各チームの選手別の年俸と契約は、ニックス、サンズ、ティンバーウルブズ、76ers、ヒート、ペイサーズなど、チーム別の年俸ページで確認できる。
総年俸の上位15チームと財政ライン
- キャップ $165.0M
- ぜいたく税 $200.4M
- 1stエプロン $209.0M
- 2ndエプロン $221.7M
ぜいたく税の仕組み
ぜいたく税は、総年俸が税ラインを超えたチームがリーグに支払う“罰金”だ。超えた額が大きいほど税率が上がる累進制で、超過の最初の部分でも、1ドル超えるごとに1.5ドルの税がかかる。2,000万ドル近く超えれば、税額は数千万ドル規模になる。
過去4シーズンのうち3シーズン以上で税を払ったチームには、さらに税率の高い「リピーター税」が課される。集められた税は、主に税を払わなかったチームに分配される仕組みで、年俸を抑えたチームが得をするようにできている。
大事なのは、税額がレギュラーシーズン最終日の総年俸で決まることだ。今の時点で税ラインを超えていても、シーズン中のトレードや契約解除で最終日までにラインを下回れば、税は払わなくて済む。
1stエプロンを超えた7チーム
1stエプロンを超えると、税を払うだけでなく、補強の手段そのものが制限される。フルサイズのミッドレベル例外は使えず、縮小版だけになる。トレードでは、出す選手の年俸を超える額の選手を受け取れず、サイン&トレードで選手を獲得することもできない。
7チームの顔ぶれを見ると、優勝を狙う強豪と、若手の主力に大型契約を払い始めたチームが混ざっている。サンダーはシェイ・ギルジャス=アレクサンダー、ジェイレン・ウィリアムズ、チェット・ホルムグレンの3人がそろって4,000万ドル台に乗った。マジックもフランツ・ワグナー、パオロ・バンケロ、デズモンド・ベインの3人で1億2,000万ドルを超える。
こうしたチームは、今後はドラフトで選んだ選手や最低年俸の選手で層を保つしかない。主力の周りを安い選手で固められるかどうかが、今季の成績を左右することになる。
エプロンを超えると使えなくなる補強手段
ウォリアーズは2ndエプロンまで85万ドル
30チームで最も総年俸が多いのはウォリアーズの2億2,084万ドル。ステフィン・カリー(6,260万ドル)とジミー・バトラー(5,680万ドル)の2人だけで1億1,900万ドルを超える。
2ndエプロンを超えると、制限はさらに厳しくなる。縮小版のミッドレベル例外も使えなくなり、複数の選手の年俸を合わせて1人を獲得するトレードや、現金を含むトレードもできない。7年後のドラフト1巡目指名権もトレードに使えなくなる。
ウォリアーズとラインの間は約85万ドルしかなく、ロスターの空き枠を最低年俸の選手で埋めるだけでも超えかねない。シーズン中の補強を考えるなら、まず年俸を減らす動きが必要になる位置だ。
境界線ぎりぎりのチームは開幕までに動く
今季の特徴は、ラインのすぐ近くにいるチームが多いことだ。レイカーズは税ラインを約47万ドル、ラプターズは約76万ドル上回っているだけで、最低年俸の選手1人をトレードで放出すれば税ラインを下回れる。
逆にロケッツは、税ラインまでわずか約1万4,000ドル。キャバリアーズも1stエプロンまで約4万5,000ドルしかない。どちらも選手を1人加えるだけでラインを超えてしまうため、ロスターの最後の枠をどう埋めるかは、チームにとって数百万ドル単位の判断になる。
開幕前のロスター整理や、シーズン中のトレード期限までの動きには、こうした“ライン調整”の意味が込められていることが多い。小さなトレードのニュースも、サラリーの位置を知っていると見え方が変わってくる。
境界線ぎりぎりのチーム
キャップを下回る3チーム
ナゲッツはどこにいるか
ナゲッツの総年俸は2億1,813万ドルで、30チーム中3番目。税ラインを約1,770万ドル上回り、1stエプロンも超えている。ニコラ・ヨキッチ、ジャマール・マレー、アーロン・ゴードンの3人で約1億4,100万ドルを占める構成だ。
2ndエプロンまでは約360万ドルの余裕があるが、補強の手段が限られている点はほかの1stエプロン超えのチームと同じだ。詳しい内訳は「ナゲッツの2026-27サラリーを読む」で分析している。NBA.Naviの年俸ランキングは毎週自動で更新されるので、シーズン中の変化もあわせて追ってほしい。