この記事のポイント
- 1989年にTNTで始まった、NBAの試合前後に放送されるスタジオ番組
- アーニー・ジョンソン、バークレー、シャック、ケニー・スミスの4人が出演
- 2025-26シーズンから、TNT制作のままESPN・ABCで放送されている
- バークレーは2026-27シーズンを最後に引退すると語っている
数字で見るInside the NBA
TNTで放送開始
エミー賞の受賞(ESPN発表)
バークレーが加入
Inside the NBAとはどんな番組か
Inside the NBAは、NBAの試合の前後やハーフタイムに放送されるスタジオ番組だ。1989年にアメリカのケーブル局TNTで始まり、35シーズンにわたってTNTの看板番組だった。
普通のスポーツ番組との違いは、試合の分析よりも出演者の掛け合いが主役になっていることだ。台本から外れた脱線、言い合い、大笑い。そうした場面が毎晩のように切り抜かれ、SNSやYouTubeで世界中に広まる。日本で字幕付きの切り抜き動画を見たことがある人も多いだろう。
出演する4人
司会はアーニー・ジョンソン。選手経験はないが、言いたい放題の3人を穏やかにまとめる進行役で、「この番組が成り立つのはアーニーのおかげ」と言われる存在だ。
解説陣は元選手の3人。1993年のMVPで殿堂入りしたチャールズ・バークレーは、遠慮のない物言いと、よく外れる予想で愛される毒舌担当だ。優勝4回のシャキール・オニール(シャック)は、自分も笑いのネタにされるいじられ役。ロケッツで優勝2回のケニー・スミスは、大型画面を使って冷静に戦術を説明する、番組の「まじめ担当」である。
出演する4人
名物コーナー「シャックティン・ア・フール」
番組で最も有名なコーナーが「Shaqtin' a Fool(シャックティン・ア・フール)」だ。シャックが加入した2011-12シーズンに始まり、その週のNBAで起きた珍プレーを、シャックのナレーションとともに紹介する。
誰もいないところへのパス、ダンクの失敗、味方同士の衝突。トップレベルの選手でもこんなミスをするのか、という場面に4人が大笑いする。選手にとっては不名誉だが、NBAを知らない人でも楽しめる入り口になっている。
ほかにも、プレーオフで敗退したチームを釣りに送り出す「ゴーン・フィッシン(Gone Fishin')」など、シーズンの節目ごとの定番コーナーがある。
TNTからESPNへ:番組がなくならなかった理由
2024年、NBAは2025-26シーズンからの新しい放映権契約を結び、TNTは長年持っていたNBAの放映権を失った。一時は番組の終了も心配されたが、TNTとESPNの合意により、番組はTNTが制作したまま、ESPNとABCで放送される形で続くことになった。
2025-26シーズンからは、ESPN・ABCの大きな試合の前後に放送され、ABCが独占中継するNBAファイナルでも公式のスタジオ番組を務めている。放送局が変わっても、アトランタのスタジオと4人の掛け合いはそのまま残った。
バークレーが語った「2026-27が最後」
2026年9月、バークレーはポッドキャストで「来シーズン(2026-27)が100%最後の年だ」と語った。司会のアーニーからも「今季と来季で最後にする」と聞いていて、2人はセットで辞めるつもりだという。
バークレーは、自分が番組に残ってきた大きな理由として、裏方を含めて200人以上いるスタッフの仕事を守ることを挙げている。ただし、アーニー本人は公の場で将来について語っておらず、ここまではバークレーの発言にもとづく話だ。
もし予定どおりなら、今シーズンが、あの4人がそろう最後のシーズンになる。切り抜き動画で番組を知った人は、今季の放送を追いかけておくと、NBAの歴史的な場面に立ち会えるかもしれない。
切り抜き動画をもっと楽しむために
4人の会話には、現役時代のライバル関係や過去の名場面への言及がよく出てくる。たとえばシャックがいじられるのは、現役時代にフリースローが苦手だったことが定番のネタだ。背景を知っていると、同じ切り抜きでも笑いどころが増える。
番組は意見とエンタメの場なので、ESPNのスティーブン・A・スミスの討論番組と同じく、発言をそのままニュースとして受け取らないことも大切だ。移籍や契約の事実は、NBAのインサイダーたちの速報で確かめよう。
