“ボールがネットに入る瞬間”をかたどっている
NBA王者に贈られるトロフィーの正式名称は、ラリー・オブライエン・チャンピオンシップ・トロフィーだ。金色に輝くあの形は、ただのオブジェではない。よく見ると、バスケットボールがちょうどリングを通り、ネットに吸い込まれていく瞬間を立体にしたデザインになっている。
得点が決まる瞬間こそがバスケットボールの核心だ。トロフィーは、その一番の歓喜の瞬間を永遠に固定したものだと言える。ボール部分は実際の試合球とほぼ同じサイズで作られており、シンプルながらバスケットボールらしさがすぐ伝わる。
名前はコミッショナーから取られた
“ラリー・オブライエン”とは、1975年から1984年までNBAのコミッショナーを務めた人物の名前だ。ABAとの合併やテレビ放映の拡大など、現在のNBAにつながる土台を作った功労者で、その名誉をたたえてトロフィーに名前が冠された。
それ以前は、NBAの発展に尽くしたウォルター・ブラウンの名を冠した別名で呼ばれていた。つまりこのトロフィーの名前自体が、リーグを大きくしてきた人々への敬意の積み重ねになっている。
毎年“新品”が作られる理由
NHLのスタンレー・カップのように歴代王者で1つのトロフィーを使い回すのではなく、NBAでは毎年新しいトロフィーがティファニー社によって作られる。純銀製に金メッキを施した一品で、高さは約60cm、重さは約7kgある。
そして優勝チームは、そのトロフィーを永久に持ち帰ることができる。だからこそ、各球団のロビーには優勝した年ごとのトロフィーが並ぶ。あの金色の輝きは、その年だけの勝者に贈られる、世界に一つの記念碑なのだ。
