レッド・アワーバック
ラッセルを中心に11回の優勝へ走ったセルティックス。その勝利文化を作ったアワーバックは、NBA初期のチーム作りを定義した。
ラッセルを中心に“守備で勝つ”時代を作った
アワーバックの最大の決断は、ビル・ラッセルを中心にチームを組んだことだ。当時のNBAでは得点力が分かりやすく評価されやすかったが、アワーバックはリムプロテクト、リバウンド、速攻の起点になる守備の価値を見抜いた。
ラッセルの11回優勝は、個人の偉業であると同時に、アワーバックが作ったチーム思想の勝利でもある。相手の強みを消し、ボールを奪い、すぐに走る。セルティックスは初期NBAにおける勝利の型を作った。
王朝を支えた大胆な人材登用
アワーバックは単に強い選手を集めたわけではない。ラッセル、クージー、ハブリチェック、サム・ジョーンズらの役割を整理し、個の才能をチームの中で噛み合わせた。さらに黒人選手の起用や、ラッセルを選手兼HCにする流れも含め、当時としては先進的な判断を重ねている。
彼のチームは、スターの得点ショーではなく、勝つための役割分担が徹底された集団だった。だからこそ長く崩れなかった。
葉巻のイメージ以上に残る編成思想
勝利を確信した終盤に葉巻をくゆらせる姿は有名だが、アワーバックの本質は挑発的なキャラクターではなく、勝つ構造を見抜く力だった。守備、リバウンド、走力、メンタルの強さを組み合わせ、セルティックスというブランドを作った。
現代NBAのフロントが語る“カルチャー”の原型は、すでにアワーバックの時代にあった。誰を中心に置き、どんな価値観を共有させるか。そこを決め切ったから、セルティックスはただの強豪ではなく王朝になった。
この記事はNBA.Navi編集部が作成・更新しています。