NBAドラフト2位指名は不作なのか?

NBAドラフトの2位指名は、歴史的スターを生み出してきた一方で、後ろの指名選手に大きく差をつけられるケースも目立つ。なぜ2位指名には不作のイメージがつきまとうのかを整理する。

NBAドラフト2位指名は不作なのか?

2位指名は本当に不作なのか

NBAファンの間では、ドラフト2位指名は呪われていると言われることがある。1位指名ほど確実なスターではなく、かといって下位指名のように期待値が低いわけでもない。高い期待を背負う分、失敗した時の印象が強く残りやすい順位だ。

ただ、2位指名そのものが不作というわけではない。ビル・ラッセルやケビン・デュラントのような歴史的スターも生まれている。ただし、後ろにいた選手が大スターになったケースが多く、結果的に「あの時なぜそちらを選ばなかったのか」と語られやすい。

なぜ2位指名は不作と言われるのか

最大の理由は、ドラフト後にもっと良い選手が残っていたと見られるケースが多いことだ。2位は上位指名である以上、スター級の活躍が求められる。その選手が平均的なローテーション選手で終わると、それだけで失敗扱いされやすい。

特に2003年の例は象徴的だ。1位レブロン・ジェームズ、2位ダルコ・ミリチッチ、3位カーメロ・アンソニー、4位クリス・ボッシュ、5位ドウェイン・ウェイド。ダルコ自身はNBAで長くプレーしたが、後ろに将来の殿堂入り級が並んでいたため、史上最大級のミス指名として記憶されている。

有名な外れ2位指名

ダルコ・ミリチッチは、2位指名の失敗例として最も有名な名前だ。デトロイト・ピストンズで優勝リングは手にしたものの、期待されたスターにはならなかった。カーメロ、ボッシュ、ウェイドが直後にいたことを考えると、どうしても比較は避けられない。

ハシーム・サビートも同じく厳しい例だ。2009年に守備型センターとして2位指名されたが、NBAでは定着できなかった。同じドラフトにはジェームズ・ハーデン、ステフィン・カリー、デマー・デローザンがいた。2018年のマービン・バグリー3世も、ルカ・ドンチッチとトレイ・ヤングが後ろにいたことで、今も語られ続けている。

それでも2位指名にはスーパースターも多い

一方で、2位指名イコール失敗という見方は明らかに言い過ぎだ。ビル・ラッセルは11度の優勝を達成したNBA史上最高の勝者の一人であり、ケビン・デュラントはMVP、ファイナルMVP、得点王を獲得した歴代最高クラスのスコアラーだ。

近年でもジャ・モラントはリーグ屈指の爆発力を持つガードとして台頭し、チェット・ホルムグレンはオクラホマシティ・サンダーの中心選手として将来を期待されている。2位指名には、失敗例と同じくらい大成功例も存在している。

2位指名が難しい本当の理由

2位指名が難しいのは、1位指名で最も分かりやすい選手が消えた直後だからだ。残った候補の中から、ポテンシャル、完成度、ポジション、チーム事情を総合して選ばなければならない。ここで少しでも評価を誤ると、3位以降の選手に一気に抜かれる。

しかも2位指名は、失敗した時に言い訳がしにくい。スカウト情報も映像も十分にあり、チームは選べる立場にいる。それだけに、後からスターが出るとフロントの責任として語られやすい。2位指名の呪いとは、順位そのものよりも、比較され続ける宿命に近い。

不作ではなく、記憶に残る失敗が多い

NBAドラフト2位指名は、不作というより振れ幅が大きい順位だ。ビル・ラッセルやケビン・デュラントのような歴史的成功もあれば、ダルコ、サビート、バグリーのように後続のスターと比較され続ける失敗例もある。

だからこそ、2位指名は面白い。1位ほど答えが見えていない中で、フロントの評価眼が問われる順位だからだ。2位指名が呪われているのではなく、2位指名はその年のドラフト判断の良し悪しを最も分かりやすく映す鏡なのかもしれない。

この記事はNBA.Navi編集部が作成・更新しています。