ジョーダン、突然の野球転向

ブルズで3連覇を達成した直後、ジョーダンはNBAを離れて野球へ向かった。リーグ最大のスター不在は、90年代NBAの空気を一変させた。

ジョーダン、突然の野球転向

全盛期の王者が突然いなくなった

ジョーダンの野球転向が衝撃的だったのは、衰えてからの挑戦ではなかったからだ。1993年の時点でブルズは3連覇を達成し、ジョーダンはリーグ最高の選手だった。その頂点で、彼はNBAを離れた。

理由として語られるのは、燃え尽き、父ジェームズの死、そして父が好きだった野球への思いだ。いずれにせよ、NBAは最も売れるスターを突然失った。これは競技面だけでなく、リーグのビジネス面にも大きな空白を作った。

野球挑戦は失敗ではなく、異常な寄り道だった

ジョーダンは1994年、シカゴ・ホワイトソックス傘下のAA級バーミングハム・バロンズでプレーした。打率は高くなかったが、長く野球から離れていた選手がプロの環境に入ったこと自体が異例だった。

バスケの神様がマイナーリーグの外野手になる。この違和感こそが、ジョーダンという存在の大きさを逆に際立たせた。NBAは彼がいない間にオラジュワンのロケッツが頂点に立ち、リーグの主役が一時的に入れ替わった。

復帰後の3連覇で物語は完成した

1995年に復帰したジョーダンは、その年こそマジックに敗れたが、翌シーズンからブルズは再び3連覇を達成した。野球転向はキャリアの空白ではなく、ジョーダン神話をさらに奇妙で強いものにした。

もしジョーダンが1993年に引退していなければ、ブルズは8連覇できたのか。これは今でも語られるNBA最大級の“もしも”だ。だからこそ、この野球転向は単なる珍事件ではなく、90年代NBAの歴史を分岐させた出来事だった。

この記事はNBA.Navi編集部が作成・更新しています。